こんにちは。編集・川端です。
まもなく新入社員が入ってくる時期ですね。私は入社17年目へ。(ほんまびっくりするわ〜)。今日、酒井順子さんのコラム「働くおばさん」の後編がアップされますが、後輩が入ってくるシーズンは、働くおばさん悲喜こもごもですねえ。

桜を見ると撮らずにはいられない。「桜おばさん」というらしい。

私は入社以来、広告営業から女性誌編集部へと、ずっと8:2くらいの割合で女性が多い(あるいは女性相手)の環境で働いてきました。

「女社会って難しくないですか」とか「女性誌編集部って怖いですか」などと、OG訪問などで学生さんから(大胆にも)聞かれることがよくありますが(汗)そんなことは全くないです。ないです。
ドラマ『ファースト・クラス』みたいな女の足の引っ張り合いも昔はあったかもですが、今や助け合いしかない! 板谷由夏さんみたいな上司も沢尻エリカみたいな後輩もレミ絵(菜々緒)みたいな先輩もいません。

さまざまな業務が“婦人の互助精神”で成り立っていると感じています。みなさんの職場や地域の集まりもそうじゃないでしょうか。

さて、前置きが長くなりましたが(前置きやったんかーい!)、今日、ご紹介したいのは山内マリコさんの新刊です。

「女性と年齢、結婚、ファッション、女ともだち」などをテーマにしたエッセイ(ノンフィクション)と小説(フィクション)をミックスにした短編集です。

「さみしくなったら名前を呼んで」というエッセイが収録されており、女の集いのありがたみが書かれていてジンワリとよかったです。

「気の合う友だちとの長話には、導入、ダレる箇所、盛り上がり所、カタルシスの瞬間など、流れに一種のドラマがある」

とあって、あるある〜めっちゃある!と心のいいね!を連打。

山内マリコさんの衝撃のデビュー作のタイトルは、「男の子に迎えにきて欲しいんじゃなくて、魂の片割れみたいだった親友に迎えに来てほしかったのだ。もしくは、退屈だ退屈だとあえぐ、あの子を迎えに行きたかったのだ」とあって、そうだったのか〜と感動。憧れのクラスメイトから秘密を告白されたみたいな喜びを味わいました。
それにしても山内マリコさんの作品はタイトルがいつも絶妙ですね。

は昨年映画化もされました。

「さみしくなったら名前を呼んで」かあ。私、今や苗字の方がメジャーになってしまい(バタ)、下の名前(りえ)で呼ぶ人はあまりいないのですが、女ともだちに下の名前を呼び捨てで呼ばれるときのあの甘いなんとも言えない幸福感っていくつになってもありますよね。彼氏とかとまた違うんだよな〜。

もう1編、この本の中で印象に残ったのは、「しずかちゃんの秘密の女ともだち」。しずかちゃんはもちろんドラえもんのしずかちゃんです。

しずかちゃんは、実は出来杉くんよりも勉強ができるんだけど手加減をしていて、実はジャイ子を密かに讃えていて……という短編です。しずかちゃんという『ドラえもん』の中で一番無機質で一番何を考えているかわからないキャラクターを、一人の賢い女の子として描いています。しずかちゃんは自分だったのかもしれないと思わせる何かがありました。

女同士の心の中の讃え合いは女ともだちに限らずですね。自治会の集まりとか、上司と部下、クライアントと受注側、嫁と姑、男社会の秘書同士とかとか……。あたしたちよくやってる。

『あたしたち〜』に収録されている作品ほとんどがとても短くて、短編ともエッセイとも呼べないくらいの一節だったりもするので、どっからでもとっつきやすいです。でもエッセイが次の小説に繋がっていたり、エッセイと思いきやフィクションだったり……。掲載の順番による仕掛けも面白いです。

長編やヘビーなミステリーを読む元気は今ちょっとないけれど……という時にもぜひ。
「あたしたちよくやってる」と鼓舞されます。


ではではまた。最近読んだ本をご紹介しますね。
あと、久しぶりに最近のオススメ漫画スペシャルもやりたいと思っています。