今回は「美のダイバーシティ」の押し売りに私が感じる違和感について書かせていただこうと思います。

去年11月に開催されたヴィクシーことヴィクトリアズ・シークレットのショーの記事をご紹介しましたが、実はあのショーに関してアメリカでは、「美のダイバーシティ」戦争とでも呼ぶべきメディアのヴィクシー・バッシングが巻き起こっています。

それでも、やっぱりなれるもんならなりたいヴィクシー・ボディ。「もしもこのスタイルになれたら街中ビキニで歩くよな〜」と見るたびに妄想してしまいます。写真:AP/アフロ


モード界に昨今広がる「美のダイバーシティ」ムーヴメントの中、人間離れしたバービー人形のようなランジェリーモデルだけが起用されるヴィクシーの専属モデル、通称ヴィクシー・エンジェルの選考基準には以前から批判が寄せられ、SNSでは「#BeautyBeyondSize(サイズを超えた美)」とか「#ImNoAngel(私たちはエンジェルじゃない)」、「#WeAreAllAngels(私たちはみんなエンジェル)」など、ヴィクシーを皮肉るようなハッシュタグが出回っていました。そこに来て、今回のショーでプラスサイズやトランスジェンダーのモデルを起用しなかったことに対してヴィクシーのCMOと広報担当が「我々は全ての消費者をターゲットにしているわけではなく、プラスサイズやトランスジェンダーのモデルの起用は必要ないと考えている」とコメントしたことで、さらに大炎上。

騒ぎに便乗して、ヴィクシー・エンジェルの象徴であるウィングをつけたしたランジェリーブランドも登場。写真:Shutterstock/アフロ

これに便乗して、あらゆるボディサイズに対応したランジェリーを提供するライバル会社がヴィクシーの企業ポリシーに抗議するような声明文を出したり、人気プラスサイズモデルのアシュリー・グラハムがElleのランジェリー・ショーでランウェイに登場したときの自分のぽっちゃり下着姿をSNSに投稿して抗議したりとますます大騒動に発展。

そんな中、ヴィクシー・エンジェルのベハティ・プリンスルーは「ヴィクシーのショーは単なるショーであり、特定の体型に対していいとか悪いとか決めつけるものではないわ。一夜のショーを楽しみましょう」と至極真っ当なコメントをしていました。ホントその通りだよね。企業が自分たちのお金でブランドイメージに沿ったモデルを起用してショーを開催するのに、なんでそこにイチャモンつけられなきゃいけないんだ?―と、一連の報道を見ていて、なんだか気持ちの悪いモヤモヤを感じていた私。それが年明けにエイミー・シューマー主演のラブコメ映画を観たときに、そのモヤモヤの正体がわかったのです。

 
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