生粋の旅好きとして知られ、7月には子供と訪れた国内外の旅の記録と、実践で培ったノウハウを詰めこんだ“旅育本”を上梓したクリス-ウェブ佳子さん。子連れ旅の素晴らしさと旅の心得を伺った、インタビューの前編をお届けします!

街並み美しいパリは、二人の娘さんもすっかりお気に入りの場所だとか。次女の紅ちゃんと、市内随一の美しさを誇るパッサージュ“ギャルリ・ヴィヴィエンヌ”の前で。
「いつか行ってみたいと思い続けるより、行ってしまおう! がポリシーの私。選ぶ旅先はいわゆる子連れ向きではないかもしれないけれど、その代わり、子供たちも楽しめるように大人がいかに考え、工夫するかを実践しています。子供と一緒のおかげで思いもよらない楽しみ方が見つかることも! この本が、みなさんが旅するきっかけになれば嬉しいです」


クリス-ウェブ佳子さんに聞きました


Q.旅のどんなところが親と子を育ててくれますか? 

A.子供の初めてに立ち会える!
さらに、親もリミッターをはずして泥んこになって遊べる!

トゥクトゥクのようなローカルな乗り物は、どこへ行っても必ずリクエストされるそう。「移動手段としてはのんびり過ぎるけど、子供たちにはこれ自体がエンターテイメントなんですよね」

異なる文化との触れ合い、食べたことのない味、日本にはないダイナミックな自然や景色。旅で経験することの多くが、子供にとっては初体験となるはず。
「子供が初めてを体験する瞬間にたくさん出会え、旅を通じて成長する姿を感じられるのは、子連れ旅ならではの醍醐味だと思います。それに旅先では誰でも少しだけ、心のタガが外れるでしょう? たとえば都会の公園で、子供と一緒になって砂場で真剣に遊ぶってなかなかできないと思うんですが、旅先ならそれができる。親にとっても貴重な時間です」
 

Q.旅でなるべく子供にさせていることは?

A.交渉も含め、お土産は自分で買わせます

何を買うかも、お店の人との値段交渉もすべて子供たちにおまかせ。「私は“こんにちは”で始まって、“ありがとう”で終えられるように頑張ってね、とアドバイスだけして送り出します」

ウェブ家の旅でお約束になっているのが『はじめてのおつかい in ○○○』。これは佳子さん自身が子供の頃に行った家族旅行で、お父様がさせてくれた体験がもとになっているそう。「北海道の摩周湖に家族で旅行をした時、私と妹に『自由に使っていいよ』とお小遣いをくれて。それで私たち姉妹は真剣に相談して地元のお寿司屋さんに入ってお寿司を食べたんですけど、その時のことを今でも鮮明に覚えているんです。旅って、どこに行ったかより“そこで何をしたか”の方がずっと強く心に残るんですよね」
 

A.パッキングは10歳から。
日程と旅先を伝えて後は子どもに任せます

一生使えるようにと贈られたGLOBE TROTTERのトランクに、読書家の長女・新音(にのん)ちゃんは『ハリー・ポッター』の第1作を毎回必ず入れていくのだとか。

1日分の洋服をまとめて1つの袋に、といった基本的なやり方はすでに伝授済み。あとは子供たち自身が思い思いの必需品をまとめるそう。パーフェクトにこなせる日も、もう近い?「旅先と日程以外は、どこへ行くにも水着だけは忘れないように、と伝えるくらいですね。2人のトランクに必ず本が入っているのを、母として嬉しく眺めています。ただ、次女の紅は10冊も入れてきたことが。飛行機の中だっていつも映画観てるのに(笑)」
 

Q.長旅、子どもが飽きないか心配……

A.旅は子供ととことん向き合う時間にしています

バリ・ウブドで宿泊したの中にある、森に囲まれたプールで大はしゃぎ。「大人が本気で遊ぶ姿は、子供の心にもいい影響を与えてくれると信じています」

「子供はいつまでも飽き知らず。実は子供と向き合うことに飽きているのは親のほうだったりしますよね。私もなるべく子供が理解できる範囲で周囲の状況を説明したり、本を読んであげたり、旅の間はとことん子供と向き合う時間だと思うようにしています。もちろん、子供が小さい時は、長いフライトの前は出発の4時間前には空港に着いて思いっきり遊ばせて、乗ったらすぐ寝てくれるようになども試していました(笑)。大丈夫、工夫次第で解決できます! 時間を忘れて親子で一緒に遊んだ経験は、子供はもちろん、親にとってもかけがえのない思い出になるはず。子供も大きくなれば、いつかはついて来てくれなくなってしまうものだから、一緒に旅ができる今の時間を大切に、できるだけたくさんの場所に連れて行ってあげたいと思っています」


子供と行くには少し難しいかな?という旅先も、子供と真剣に向き合う気持ちとほんの少しの勇気、あとは周到な準備で叶えられるんですね! 後半では、子連れ旅におすすめの旅先を教えていただきました。9月7日(金)公開予定です。どうぞお楽しみに!

 

クリス-ウェブ佳子 著 1500円(税別) 講談社 刊

パリ、東京、シンガポール&ビンタン、アイスランド、尾道、etc.……。webサイトの連載で訪れた国内外11カ所の詳細なガイドのほか、ヘアメイクアップアーティスト・イガリシノブさんら10人が子連れ旅の魅力を語る『十人旅色』なども追加収録。自らの経験や失敗から導き出した、子連れ旅を何倍にも楽しくする方法と、旅を子供の成長の場に変えるコツが満載。

文/山崎恵
構成/朏亜希子(編集部)

 

「子供も親も楽しい♡“旅育”のススメ」【第2回】はこちら>>