ショウウインドウや窓に写った自分の顔や写真の顔を見たとき「私ってこんなに老けていたっけ?」そんなふうに思うことはありませんか?

窓に映ったそのなにげない顔こそ、ふだん周りに見られているあなたの顔。「正面から見た顔と斜め45度から見た顔では、年齢印象にギャップがあります」と新著で語るのは、資生堂のカリスマ研究員であり、「見た目年齢」のパイオニア江連智暢さん。
正面からでは気がつきにくい、フェイスラインのゆるみ、ほうれい線やマリオネットラインにできる影などが、斜め45度でははっきりと見えます。これこそが顔の角度によって生じる年齢印象のギャップ。そしてふだん、あなたが見られている顔なのです。

40代の一般女性40名に正面から撮影した自分の顔写真と斜め45度から撮影した自分の顔写真で見た目年齢を比較してもらったところ、平均して斜め45度顔のほうが10歳上に見えるという結果が。

つまり自分が思っている年齢よりも、周りの人はおよそ10歳上ととらえているということ。そう、あなたより先に、周りの人のほうが先にあなたの老化に気づいていて、10歳も上に見られていることもある、ということなのです。
 

たるみが“老け”の原因だった

その斜め45度に出やすく、老けて見える元凶はたるみ。フェイスラインのゆるみ、ほうれい線、マリオネットラインだけでなく、目が小さくなった、頬の毛穴が目立ってきた……これらはすべてたるみのせい。そのたるみは自分が正面顔ばかり見ていて、気づきにくいために、どんどん進行してしまっているのです。

実は20代からすでにたるみ世代は始まっています。ただ、運動がいくつになっても効果的なように、気がついたらいくつからでも改善できます。顔を支えているものは表情筋。筋肉はいくつになっても育つものです。表情筋のエクササイズによって、そのたるみの緩和につながるという結果も出ています。

ここでは表情筋の柔軟運動を紹介します。

そのひとつが、表情筋の柔軟運動と血行促進を目的とする「フェースストレッチ」。「リ」「フ」「ト」「ア」「プ」と言いながら行う、柔軟運動です。肩の力を抜いて、リラックスした状態で行いましょう。目を大きく開けながら、顔の筋肉を意識することがポイント。

1. 笑顔のポーズ
口角を強く横に引き、笑顔を作り、そのまま10秒キープします。
2.「リ」のポーズ
唇を強く横に引き、「リ」と発音し、そのまま10秒キープします。
3. 「フ」のポーズ
唇をすぼめて前に突き出し、「フ」と発音し、そのまま10秒キープします。
4. 「ト」のポーズ
唇をすぼめて下あごを引き、「ト」と発音し、そのまま10秒キープします。なるべく首が動かないようにしましょう。
5. 「ア」のポーズ
口を大きく開けて、「ア」と発音し、そのまま10秒キープします。
6. 「プ」のポーズ
唇を前に突き出し、「プ」と発音し、そのまま10秒キープします。
7. 笑顔のポーズ
再度、口角を強く横に引き、笑顔をつくり、そのまま10秒キープします。

※さらに書籍で紹介している表情筋運動を行う「フェースエクササイズ」、最後に鎮静させる「リラクセーション」のエクササイズを行うと、表情筋が強化されます。

これからの美容は正面顔の自分目線だけでなく、斜め45度の他人目線を意識すること=たるみケアから始めてみましょう。アンチエイジングの正解はここにあります。

次回「スマホばかりで肌がどんどん老けていく!」は12月30日(土)公開予定です。

江連 智暢(えづれ とものぶ)
株式会社資生堂 ライフサイエンス研究センター主任研究員。入社以来一貫して、アンチエイジング領域の研究開発に従事。皮膚科学研究を基点に体系的なアンチエイジング理論を生み出し、多くの主力製品を開発。化粧品業界のオリンピックといわれる国際化粧品技術者連盟の世界大会で世界初の2大会連続で最優秀賞を獲得したほか、皮膚科学の国際学会、日本美容皮膚科学会、日本結合組織学会などの専門学会でも受賞。同社の研究開発の最先端で活動中。

 



江連智暢 著 講談社刊 定価1200円(税別)

ほうれい線、マリオネットラインだけでなく、顏が丸くなってきた、目が小さくなってきた、頬の毛穴が気になるようになってきた……これすべて「たるみ」のせい。そのたるみを改善するエクササイズ、生活習慣のアドバイス。さらにカモフラージュするメイクテクも紹介しています。

構成/相場美香(講談社)  撮影/伊藤泰寛(講談社)